(授業風景) 小論文講義 その2 (わらしべ長者で、ギャップ萌え!?)

20年後の未来のために、青山プレップスクールです。


前回、その3から始まってしまった小論文講義

今回は、その2です。



「○○について、述べよ」
「△△について、あなたの考えを書きなさい」


このような課題に対して、
終止一般論で終わってしまう論文は、
好ましくありません。

○○について、用語の解説などを始めてしまう人もいます。
そういうのも、避けるべき。

採点する人は、専門家です。百も承知です。


ワンランク上の小論文にするために、
では一体、どのようなことを心がけるべきでしょうか。


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『小論文では、突飛なことを書いてはいけない!』
という人がいます。

たしかに、話がつながっていなかったり、あっちこっちに飛んで、
結局何が言いたいのかわからない。

というより、「きっと、書いている本人すら、わかっていないだろうな」
というものは、いけません。
(そういうのは、すぐにわかってしまいます)


しかし、【ワンランク上】を目指すのであれば、
ここは1つの勝負どころなわけです。


ありきたりのことを、ありきたりに書いても、
何百、何千の中から選ぶとすれば、
よほどの完成度でない限りは、高い評価はしづらいでしょう。

だからといって、(これは、就職活動などでよくあることなのですが)
ただ珍しければいい、突飛であればいい、
と言っているわけではありません。

むしろ、【地味な、あまりにも地味過ぎる】ことを書くべきだと、
ぼくはアドバイスします。


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自分の主張を根拠づける、
ごくごく身近な、小さな小さな出来事について、
具体的に書きましょう。

その具体例は、小さければ小さいほど、
地味であれば地味であるほど、
些細であれば些細であるほど、

良いです。



その些細なことから、
丁寧に話を発展させて、発展させて、
最後は、ものすごく大きなところに結論を持っていけばいいのです。


そのギャップが大きいほど、
「おもしろい」論文となるでしょう。



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この、「おもしろい」ということは、とても大切なことです。

書いている方も楽しんでいるな!
ということが、読んでいる方に伝わることが大切です。


すると、人の評価は、
【完成度】 から 【可能性】 に変わっていきます。

評価基準が、【可能性】に変われば、
多少の論理の飛躍は、問題ではありません。



当たり前です!

高校生が、完成度で勝負してどうするんですか!!

こんなおもしろい発想をする奴だったら、
どんなことでも、前向きに捉えて進んでいけるに違いない。
そうして、やみくもに進んでいるうちに、道は見えてくるものであって、


【正解を覚える】 ものではない!!


採点者、評価者は、そういうことをちゃんとわかってくれます。

(万が一、それを理解してくれない学校であれば、
 行かない方が良いです)

*就活でも一緒ですよ。
*心にもないことを、マニュアルや、先輩から言われたとおりに言って
*入ったからといって、
*そこに、本当のあなたの居場所なんてありませんよ!!




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ちょっと大事な話をすると、

身近なこと、自分が経験したこと、というのは、
【事実】です。

それが、つまらないものであろうと、
誰でも普通に経験することであろうと、
1億分の1の確率でしか起こらないことであろうと、
それは、【事実】です。

事実というのは、圧倒的な強さを持つのです。
(↑ なぜだかわかりますか?否定を証明できないからです)

その事実の強さを決定づけるのは、具体性です。
自分が実際に経験したということは、圧倒的な強さを持つのです。


一方で、大きな話というのは、
普遍性の高い話、ということになります。
人(人種、立場、思想、、)によって変わらない、時代によって変わらない、、、、
そういうものは、価値が高い。


圧倒的に強い事実と、
価値が高い普遍性を結び付けること。

それが、皆さんが将来直面する問題です。


とっても難しいですよ!

だから、たくさん練習して、
たくさんチャレンジして、たくさん失敗して、
そこから、多くを学んで欲しいのです。


その経験価値に比べれば、受験なんて、実は大したことないない!! (笑)



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受験の小論文なんて、
みんな緊張しまくって当然。

その中で、少しだけでもいいから、楽しんで、
小さな小さなことを、大きなことへ結び付けるように
書いてみてください!


がんばって!!



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